タヒチアンノニインクリサーチ&デベロップメント)上家明美氏の報告(要約)
■痛みとの関係
【背景】
昨今では関節炎苦しむ人が増加している。ノニは鎮痛フルーツとも呼ばれ、伝承的に痛みの緩和に使われている。そこで、ノ二に痛みを軽減する作用があるかを倹証した。
【in vivo 試験方法】
マウスを56℃に温めたホットプレートに乗せ、癒みのため手足をなめたり、ジャンプしたりするまでの反応時闇を測定した。コン卜口一ルは0.9%食塩水を与えた。
コントロール(1ml/kg BW)、トラマドール(30mg/kg BW)、ナロキソン(1mg/kg BW)、メタミゾール(200mg/kg BW)は試験の1週間前に服注した。
ノ二濃縮果汁は飲料水に混ぜ試験開姶前の4日間自由に飲ませた。
【in vitro 試験方法】
NFJCをDMSOで100、200、500倍希釈しサンドイッチElisa法を用いてMMP-9タンパク質の濃度を測定した。
【結果】
マウスを使った実験では、トラマド一ル、メタミゾ一ル、ノニ濃縮果汁はコントロールに対して反応時間が延びた(図)。
つまり、これらの試験物により、痛みに関する感受性が弱まっていると示唆される。MMP-9は
炎症性サイトカインから分泌されるが、媒体(vehicle)のみの場合と比べて有意にMMP-9の分泌抑制が見られた。
またポジティブコントロールのヒドロコルチゾンと比べるとノニの100、200倍希釈では抑制用が高かった。
MMP-9は細胞外マトリックスを分解するため、組織破壊に関与し、痛みの原因となる。この
実験によりノニはMMP-9を抑える作用があることが示され、痛みを緩和することが示唆された。
■痛風との関係
【背景】
現在、成人男性の15~20%が高尿酸症と推測されている。高尿酸は痛風の原因と
なるだけでなく腎機能障害を引き起こすことにもつながる。尿酸は核酸が代謝されて
できるもので、その代謝にかかわるキサンチンオキシダ一ゼ (XO)の抑制作用がノ二に
あるかを調べた。
【in vitro 試験方法】
NFJC(1、5㎎/l0ml)、NFMJ(1、5、10㎎/ml)の濃度でキサンチンオキシダーゼに対し
抑制作用があるかを調べた。
【結果】
NFJC、 NFMJはいずれもキサンチンオキシダ一ゼを濃度依存的に抑制することが分かった (表)。
つまりノ二は痛風の原因である尿酸の産生が抑えられると示唆された。